煙草

世界的に「たばこ」に対する風当たりは年々、強くなっていますね。国会では再び、タバコ税の値上げが議論されているようです。時々、工事現場に行くと職人さんたちが紫煙をくゆらしている姿をお見かけします。厳しい環境下で作業をした後、一服している姿を拝見すると、改めて「おいしそうだな」と思ってしまいます。ということで何となく「たばこ」について調べてみました。

日本では、1980年頃の男性の喫煙率は76%、女性の喫煙率は15%でしたが、1980年の嫌煙権訴訟を皮切りに、国鉄の列車に禁煙車両が導入され、駅のホームや構内が禁煙化されるなど、段々と厳しさを増しました。2003年5月には国民健康づくり運動として「健康増進法」が施行され、受動禁煙防止の対策が図られるようになり、病院には禁煙外来が置かれ、規制が厳しく、たばこ代が高くなるたびに喫煙者の数は減少を続けました。2016年には遂に喫煙率が20%を切りました。こうした流れの中で2000年頃に言われていた喫煙の問題点の一つに、「肺がん」があります。そこで喫煙率の変化と肺がん死亡者の変化を「国立がん研究センターがん情報サービス」で調べました。以下のグラフがその結果です。

肺がんによる死亡率(図:肺がん率)は増えていました。理由がわからないので、「がん」に罹患する人が増えてしまった結果、減少しなかったのかとも思い、主ながん患者の死亡率を調べてみました。2000年以降、胃がんと肝臓がんは減っていましたが、大腸がん、脾臓がんは増えていました。これを上回る勢いで肺がんは増えています。みんながタバコを止めたら、どんどん肺がんで亡くなる人が増えたような結果です。

出典:「国立がん研究センターがん情報サービス」

アメリカ合衆国では日本より前に、禁煙運動が盛んだった記憶があります。そこで、米国がん協会(American Cancer Society, ACS)が2025年1月に発表した「Cancer Facts & Figures 2025」を調べGrokに翻訳してもらいました。以下、太字はコピペした翻訳です。

死亡率:1991年から2022年までに、がん死亡率は約33%減少しました。これは、禁煙の普及、早期発見の向上(例:大腸がんの内視鏡検査、乳がんのマンモグラフィ)、および治療法の進歩(標的療法や免疫療法など)が寄与しています。特に、肺がんの死亡率は男性で年2.6%、女性で年1.1%減少しています。全体としては33%の減少だそうです。

不思議なことに、日本では2001年と2019年の短い期間でも20%近く死亡率が増えています。にもかかわらずアメリカ合衆国では、「禁煙の普及」を理由の1つに「肺がん」の死亡率は下がり続けているようです。日本で「肺がん」の志望者が増加している理由は何なのでしょう?禁煙の進展を上回るほど、早期発見の低下または治療法の退化が著しいということなのでしょうか?医療機関の問題ではないとすると食事なのか、大気汚染なのか、何なのか?原因が知りたいですね。

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